CNC製作メカ編                             2006.02.18(土)〜 /

著作者名: 中野 良知 作成開始: 2006.02.18(土) 更新 : 2006.02.19(日) バックラッシュのノギス測定の項目番号の記述を変更。 : バックラッシュの測定誤差の項目を追加。 : バックラッシュの原因と対策の項目を追加。 : 2006.03.09(木) バックラッシュ測定値とY軸移動量測定の項目を追加。 : 2006.03.24(金) Y軸受板の項目を編集。 : 2006.03.26(日) Y軸受板の項目を追加。 : バックラッシュ測定用NCコードの項目を追加。 : ジブの調整の項目を追加。 : 2006.03.27(月) Z軸受け改造の項目を追加。 : 諸特性の項目を追加。 : 2006.03.31(金) バックラッシュ補正設定と確認の項目を追加。 : 2006.04.01(土) ジョイントの項目を追加。 : 2006.06.01(木) 拡張スリーブと半月カッターの項目を追加。 : 2006.08.18(金) スピンドルの取り外しの項目を追加。 : 2007.07.11(水) バックラッシュの項目を書き換え。
概要 プロクソン製マイクロ・フライステーブルを用いた「CNCの実験」のメカ関連の記事 を整理した資料です。 目次 1. Xテーブルの滑り 2. 送りねじの軸受け 2.1. X軸受け改造前の構造 2.2. X軸受けの改造 2.3. Y軸受け改造前の構造 2.4. Y軸受けの改造 2.5. Z軸受け改造 3. ジョイント 4. ジブの調整 4.1. ジブ調整用NCコード 4.2. ジブ調整手順 5. バックラッシュ 5.1. 補正量の測定 5.2. デジタルノギスを用いる方法 5.3. バックラッシュの原因と対策 6. ワーク面の原点設定 7. 拡張スリーブ 8. 半月カッター 9. 諸特性 9.1. 移動範囲 9.2. 送り速度 9.3. 移動量とバックラッシュ 10. スピンドルの取り外し 10.1. スピンドル構成部品 10.2. Cリングの取り外し 10.3. カップラーの取り外し 10.4. スピンドルの取り外し 10.5. ベアリングの取り外し 10.6. スピンドルの取り付け 11. 法律条項 1. Xテーブルの滑り Xテーブルの送りネジを外して、テーブルを左方向に移動させると、テーブルの右端 付近で滑りがきつくなります。 ジブ調整をゆるくするとテーブルのガタが大きくな るためテーブルのアリ溝凸部の右端部分の表面を少し紙やすりで削りました。 表面処理の硬質な部分が少し削れたところでテーブルの移動力がほぼ均一になりまし た。 * 耐久性にかかわる表面処理なので、アリ溝を削る事は推奨できません。 普段の切削をテーブルの中央付近で行う場合は、右端付近でステッピングモータ ーが脱調しても実用上の支障にはならないと思います。 気になる場合には、トルクの大きなステッピングモーターを使用する方法が考え られます。 2. 送りねじの軸受け X、Yの軸受けを滑り軸受けからボールベアリング軸受けに改造します。 Z軸は全域でスムースに移動するため、回転トルクが少し大きめですが滑り軸受けの まま使用します。 2.1. X軸受け改造前の構造 ワークテーブル ┌─┬───────────────┬─┐ ┌─┐ │ ├───────────────┤ │ │ ├──┐ ┌┤ │ ┌──┐ │ ├─┤ ├──┘ ┌┤│ ├─────┤ ├──────┤ │ │ │ └┤│ ├─────┤ ├──────┤ │ │ │ └┤ │ │ │ ↑ │ ├─┤ │ ↑└─┘ │ │ 送りネジ └─┘↑│ │ 緩み止めナット ↑ │└─┘ 送りねじナット │ ↑送りハンドル │ └ ハンドルスリーブ ハンドルスリーブと緩み止めナットでワークテーブル両端から挟み込む方法でガタ無 くネジを取り付けています。 送りネジナットは樹脂製で、送りネジとの勘合がきつめに出来ており、ラジアル方向 及びアキシャル方法のガタがありません。 送りネジナットがテーブルのどちらかに寄ってくると、送りネジの回転トルクが増加 する傾向があり、非力なステッピングモーターでは脱調する恐れがあります。 2.2. X軸受けの改造 ワークテーブル ┌─┬─────────────────────┬─┐ │ ├─────────────────────┤ │ ┌┤ │ │ │ ┌─┤│ ├┬─┐ ┌─┐ └─┘ ┌───┤ ││ ││ ├───────┤ ├───────────┐ └───┤ ││ ││ ├───────┤ ├───────────┘ └─┤│ ├┴─┘ │ │ ┌─┐ ↑└┤ │ ↑ │ │ │ │ │ └─┘ │ ↑ └─┘ │ ↑ ↑ ↑ └ ストッパー └ 送りネジナット │ │ │ └ ボールベアリング │ │ └ 軸受け │ └ ボールベアリング(ホルダー有り) └ ハンドルスリーブ * ステッピングモーターを左側に取り付けました。 X軸、Y軸、Z軸の移動方向(+or−)が同じモーター回転方向になります。 1) 左右の軸受け板の軸穴は、Φ9mmに広げます。 2) 送りハンドルは、スリーブを残して切断し取り外します。 ステッピングモーターにプーリーを取り付け、ハンドルを両面テープで接着し、 回転させながら糸鋸で切断しました。 3) ベアリングホルダーの取り付け ベアリングホルダーが無い状態で稼働させたCNCフライス盤で製作し、軸受けに追 加しました。 4) 組み立て ボールベアリングで軸受け板を左右から少し強めに挟み込むように、ハンドルス リーブとストッパーに与圧しながら、ストッパーを送りネジに固定します。 5) グリスの塗布 送りネジとナットに塗布されているグリスを拭き取り、新たに樹脂用のグリスを 塗布します。 6) 本体に取り付け アリ溝の凸と凹をはめ合わせ、送りねじをナットにねじ込みます。 2.3. Y軸受け改造前の構造 ┌ 送りねじナット ┌ 送りハンドル ↓ ↓ │ │ ┌─┐ ┌─┐ │ │ ┌─┐ ┌──┤ │ │ │ │ │ │ │ └──┤ ├─┤ │ │ │ │ ├┐ │ │ │ ├──────┤ ├──────┤ │├┐ │ │ │ ├──────┤ ├──────┤ │├┘ │ ├─┤ │ └──┘ │ ├┘ │ │↑│ ├────────────────┤ │ └─┘│└─┴────────────────┴─┘ │ ↑ └ ハンドルスリーブ └ 緩み止めナット 2.4. Y軸受けの改造 ストッパー ┐ ベアリング ┐│ ┌ 送りねじナット 軸受板 ┐ ││ ↓ ↓ ↓│ │ │ ┌─┐ │ │ │ ┌─┐ ┌┤ │ ↓ │ │ │ │ ┌─┤│ ├┬┐ │ │ └─┘ ┌──┤ ││ ││├────┤ ├────────┐ └──┤ ││ ││├────┤ ├────────┘ └─┤│ ├┴┘ └──┘ ┌─┐ ↑└┤ ├────────────────┤ │ │ └─┴────────────────┴─┘ │ ↑ │ └ ベアリング(ホルダー付) └ ハンドルスリーブ 1) ハンドルと反対側の軸受け板の軸穴は、Φ9mmに広げます。 2) モータ取り付け用の軸受板を、アルミ板で製作します。 軸が貫通する穴はΦ9mmにします。 モーター取り付け支柱用のビス穴や、軸受板をY方向のアリ溝(凸)テーブルに固定 する為のビス穴を開けます。 3) 組み立て ボールベアリングで軸受け板を左右から少し強めに挟み込むように、ハンドルス リーブとストッパーに与圧しながら、ストッパーを送りネジに固定します。 モーターの支柱はジョイントの組合せ分を含めた長さより少し長めにカットし、 ジョイント同士が軽く接触する程度に位置を調整して、ジョイントを取り付けま す。 4) 切子カバー取り付け 送りネジに付着した切子で樹脂製の送りナットが損傷しないように、切子カバー の取り付けが出来るようした軸受け板です。 変更した軸受け板は、厚みが15mmです。 テーブルの上に乗っているものは2)で製作した軸受け板で、厚みが5mmです。 2.5. Z軸受け改造 フライス盤の滑り軸受けはボールベアリングに変更せずに使用します。 X、Yに比べて最高送り速度が下がりますが、Zは移動量も移動回数もX、Yに比べて少 ない為、実用上は支障なく使えます。 1) ハンドルをX、Yと同様に切り取ります。 2) ステッピングモーター用の取り付け板を製作します。 軸受け用の大きな穴は、ジョイントの検討で手前をカットしました。 本来ならカットは必要ありません。 3) 組み立て Z軸用軸受け板(プラスチック成型品)の上に重ねて置き、タッピングビスで友締め して取り付けます。 3. ジョイント ステッピングモーターと各軸とを連結する為の部品です。 上がステッピングモーター軸とX、Y、Zの軸に取り付ける、真ちゅう製のスライダー 受けです。 下はジュラコン製の連結用スライダーです。 スライダー受けを軸に取り付けます。 スライダーを組み込みます。 4. ジブの調整 テーブルのがたつきをなくしさらに、滑らかにテーブルが移動するようにジブを調整 します。 X、Y、Zともに手順は同様なため、X方向のジブ調整について記述します。 4.1. ジブ調整用NCコード 基本コードをファイルに保存し、送り量やX、Y、Z、F等の値を変更して使用します。 (現在座標をX、Yを原点にします。) G92 X0 Y0 (サブプログラムをコールします。) M98 P10 L10 (終了) M30 (サブプログラム) O10 (5mm移動します。) G00 X5 F50 (原点へ戻します。) G00 X0 F50 (サブプロググラム終了) M99 4.2. ジブ調整手順 1) ジブのネジを緩めにします。 2) ジブ調整用NCコードを実行し、テーブルを移動させます。 3) ジブのネジを締めてステッピングモーターが脱調したらネジを少し緩めます、 4) 他のネジについても同様に調整します。 5) 初めのネジから再調整し、ナットでロックします。 6) テーブルの全移動範囲で滑らかに移動することを確認します。 5. バックラッシュ 図は、G00 X40、G00 X10を繰り返し実行した後のGコード指定移動量(論理量):テーブ ル移動量(物理量)の関係を表したグラフです。 ヒステリシスループで、座標cと座標f間の縦の幅がバックラッシュです。 a-bまたはd-eは、CNCソフトに設定するバックラッシュ補正量です。 5.1. 補正量の測定 1) テーブルをbからdまで移動します。 2) d点でピックテストのプローブを指針が少し振れる程度にテーブルに当て、 目盛りを0にリセットします。 テーブル c→d ┌───────────────┐ │ ├┐ └───────────────┤│プローブ ││ ┌┘└┐ │ │ピックテスト │ │ └──┘ 3) テーブルを1)とは逆方向に、最小ステップづつステッピングモータを回します。 4) ピックテストの指針が振れ始めるまでのステップ量e-dが、CNCソフトに設定する バックラッシュ補正量です。 X軸のバックラッシュ測定 Y軸のバックラッシュ測定 Z軸のバックラッシュ測定 5.2. デジタルノギスを用いる方法 1)ノギスの本尺側のジョーをテーブルから浮かせて固定します。 本尺のもう一方の端には、本尺の台と同じ高さの台をあてがいます。 ┌┐ ジョーを固定 ┌┴┴┐ ↓ ┌┴──┴──┐ ↓ノギス ┌┴┬┬┬─┬─┴───────────────────┐ │ │││┌┴─┬─────────────────┬─┴┐ │ ││││ 台 │ │ 台 │ ┌┴─┴┴┴┴──┴─────────────────┴──┴─┐ │ ワークテーブル │ │ │ 2) コレットに丸い金属棒を装着します。 3) テーブルをcからdに移動します。 ┌┐ ┌┴┴┐ ┌┴──┴──┐ ↓ノギス ┌┴┬┬┬─┬─┴───────────────────┐ │ │││┌┴─┬─────────────────┬─┴┐ │ ││││ 台 │ │ 台 │ ┌┴─┴┴┴┴──┴─────────────────┴──┴─┐ │ ワークテーブル │ │ │ ← d c 4) コレットに装着した金属棒にノギスの移動側のジョーを当て、読み値をリセット します。 金属棒 ↓ ││ │├──┐←移動側のジョー │├──┘ └┘ d←c 5) dからe方向に、最小ステップづつステッピングモータを回します。 3)とは逆方向です。 金属棒 ↓ ││ │├──┐←移動側のジョー │├──┘ └┘ d→e 6) ノギスの読み値が変化するまでのステップ量が、CNCソフトに設定するバックラッ シュ補正量です。 5.3. バックラッシュの原因と対策 1) ステッピングモーターの回転方向による位置ずれ。 CNC Appで回転方向ごとにバックラッシュ量を設定する必要がありまが、 多くても1ステップ以下で、実用上は無視できます。 2) ジョイント(カップラー)の回転方向のがたつき。 CNC Appで補正可能です。 3) 送りネジと軸受け間のアキシャル方向のガタツキ。 静的には、CNC Appで補正可能です。 動的には、切削精度の悪化や、切削中にテーブルやワークの振動が発生し、切削面 が粗くなる可能性があります。 軸受け板をベアリングで挟む時の与圧を強めにして、ガタツキを防ぎます。 4) 送りネジと送りナット間のアキシャル方向のガタツキ。 静的には、CNC Appで補正可能です。 動的には、切削精度の悪化や、切削中のテーブルやワークの振動が発生し、切削面 が粗くなる可能性があります。 送りネジとナットの嵌合をきつめにして、アキシャル方向のガタツキをなくす必要 があります。 ラジアル方向のガタツキは、アリ溝の隙間調整により対処可能です。 送りネジやナットの精度を保つ為には、切子の粒子が送りねじとナットの隙間に 入らない様に切子カバーを用いるなどの工夫をします。 * アキシャル方向は、軸の中心線と平行な方向です。 ラジアル方向は、軸の中心線と直角の方向です。 6. ワーク面の原点設定 ワークが金属など導通材料の場合に使用できます。 マイクロ・フライステーブルは、コレットとフライス盤本体との間が絶縁されている ため以下の方法が利用可能です。 1) コレットにエンドミルを装着します。 2) ワークとエンドミルに導電テスターの測定用クリップを接続します。 3) Z軸を徐々に下げて導電テスターが導通状態を示した位置をZ原点にします。 7. 拡張スリーブ 上:Φ0.3mm用拡張スリーブ。 下:Φ0.8mm用拡張スリーブ。 ナットのネジ切りは、3本組の中タップを完全に通さずに終了している為、 図の右側で雌ネジの谷が浅くなっています。 ナットを締めてゆくと、雄ネジの山が中心方向に押し付けられてスリットが閉り、 ドリルが固定されます。 8. 半月カッター プリント基板のパターン切削用のΦ0.3mmカッターを製作しました。 半月刃の切削角の検討図です。 刃厚は0.1mmから0.15mmにします。 拡張スリーブ製作中に折れたΦ0.3mmのドリルのシャンクをホルダーに固定し、 回転砥石で削ります。 研ぎ終わった半月カッターを、拡張スリーブに取り付けました。 刃厚0.1mmの半月カッターでアルミ板を切削しました。 四角形の一辺は1.3mm(辺の中心間で1mm)。溝の幅は0.3mmです。 主軸回転数: 約3000(rmp) 切削油 : 使用せず 切り込み量: 0.1mm 送り速度 : 手動でゆっくり (フライスマシン No.16000使用) 9. 諸特性 ここに掲載した諸特性データは、マイクロフライステーブルの限界を示したものでは ありません。 使用するモーターや改造の方法により左右される部分が多くあると思 います。 9.1. 移動範囲 軸 移動範囲 備考 -----+-----------+----------------------------------------------------------- X 110mm 左端約20mmはベアリングとストッパーの追加で移動範囲が減少 Y 45mm ほぼ全域 Z 90mm ほぼ全域 9.2. 送り速度 早送り速度はステッピングモーターが脱調する速度のおよそ80%に設定しています。 切削速度と切込量は、2006.03.27(月)までに切削に成功した値で、限界値を実験で求 めた値ではありません。 ワークの材質はアルミです。 X、Yの切削速度が70mm/minで切込量が0.4mmの時に、ステッピングモーターが脱調し た為、50%の0.2mmを掲載しました。 軸 早送り速度 切削速度 切込量 -----+-------------+-----------+----------- X 90mm/min 70mm/min 0.2mm Y 90mm/min 70mm/min 0.2mm Z 50mm/min 20mm/min 0.2mm 9.3. 移動量とバックラッシュ BLはバックラッシュ補正量です。 X軸方向移動量。送りねじピッチ998μm。BL44μm。2006.03.27(月) NCコード | 平均 | 測定値 備考 -------------+-------+-------+-------+-------+-------+-------+-------------- G01 X10 F50 | 10.00 | 0.00 9.99 9.99 10.00 10.00 G01 X50 F50 | 50.00 | 49.99 50.00 50.00 50.00 50.00 G01 X0 F50 | 0.00 | -0.01 0.00 0.00 0.00 0.00 バックラッシュ Y軸方向移動量測定。送りねじピッチ998.3μm。BL150μm。2006.03.27(月) NCコード | 平均 | 測定値 備考 -------------+-------+-------+-------+-------+-------+-------+-------------- G01 Y10 F50 | 10.00 | 10.00 10.00 10.00 10.00 10.01 G01 Y30 F50 | 30.00 | 30.00 30.00 30.00 30.00 30.00 G01 Y0 F50 | 0.00 | 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 バックラッシュ Z軸方向移動量測定。送りねじピッチ998μm。BL171μm。2006.03.14(火) NCコード | 平均 | 測定値 備考 -------------+-------+-------+-------+-------+-------+-------+-------------- G01 Z-10 F50 10.00 9.99 10.00 10.00 10.00 10.00 G01 Z-20 F50 20.00 20.00 20.01 20.00 20.00 20.01 G01 Z0 F50 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 バックラッシュ 10. スピンドルの取り外し 10.1. スピンドル構成部品 上:スピンドル構成部品 中:軸受け構成部品、他にコラム一体のベアリングホルダー。 下:スピンドル、ベアリング抜取りに使用した冶具 冶具は、厚さ4mm、幅15mm、長さ100mのL型補強金具(@120)から切り出しました。 10.2. Cリングの取り外し 10.3. カップラーの取り外し 1) ネジの緩み止め?を取り除きます。 2) 3mmの六角穴付ボルトを外します。 3) 紐を掛けてカップラーを引き抜きます。 軸の先端とベアリング 10.4. スピンドルの取り外し 1) 3mmの六角穴付ボルトを取り付けます。 2) 冶具の4mm六角穴付ボルトを回し、3mmボルト+スピンドルを押し下げます。 スピンドルにEリングによる引掻き傷がつき、 同リングは上下のベアリングの間に残りました。 Eリングで、カップラーが破損した時のスピンドル落下を防止しているようです。 コレット側(下側)のベアリングが動いた様子はありません。 10.5. ベアリングの取り外し 1) 引き上げ用の鉄板を、ベアリングの穴から入れます。 中央にΦ4mmタップ加工。 2) 引き上げ用の鉄板に、Φ4mmの長ネジを取り付けます。 3) ブリッジ板、ワッシャー、ナットを取り付けます。 スパナでナットを回す毎に「ピシッ」と音がして、ベアリングが外れました。 スピンドル落下防止用(?)のEリングと、コレット側のベアリングが見えます。 4) 下側のベアリングも同様に外します。 10.6. スピンドルの取り付け ベアリング2個を新品(6000ZZ)と交換し、スピンドルを元に戻します。 1) Eリングを取り付けます。 2) 上側のベアリングを挿入し、取り外しに使用した冶具でコレット側から引っ張っ るようにして圧入します。 3) Φ3mmの六角穴付ボルトでスピンドルを引き上げます。 4) カップラーとCリングを取り付けます。 5) モーターを回転させて振動、回転音が最も少ない位置でモーターを固定します。 11. 法律条項 この資料により生じたいかなる障害や損害に対し、著者は全てを免責されるものとします。 この資料は、著作権法の下で保護され、入手先、著者、日付、法律条項を含んだ場合にのみ複製が可能です。 複製をする場合は著者まで連絡をお願いします。
次回の更新に続きます。
ページのTopへ:2006.02.12〜 CNCの実験へ:2005.09.04〜2005.12.31
サイトのTopへ
inserted by FC2 system